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小説 PK 伊坂幸太郎 読書日和

パラレルワールドや時空をテーマとしているPK

伊坂幸太郎の視点は不思議(。・ω・))

PKとは

タイトルのPKってなんだろう(。´・ω・)?

自分の中では惹かれるタイトルではなかった 笑

伊坂幸太郎だから手に取ってみたけどね(∀`*ゞ)

 

PKは二つの意味がある

1.サッカーのPK

2.サイコキネシスのPK

 

2番のサイコキネシスは超能力のことで、魔王やモダンタイムスにも出てくる能力だね。

 

3部作

長編小説であるようなんだけど、中編集が3部ある(`・ω・´)

 

収録作は以下の3篇

1.PK

2.超人

3.密使

 

面白かったのは、密使。

ここで謎解きが終わり、点が線になる瞬間ヾ(*´∀`*)ノ

タイトルにもなっているPKは、なんだか・・・(-ω-;)ウーンって感じ?笑

それでは、3部作について簡単に感想でも(*‘ω‘ *)

 

PK

舞台はワールドカップのアジア最終予選で、日本のW杯進出がかかる最終戦

日本代表の要の選手が不調であり、キレがなかった。

しかし、終了間際に覚醒したのか、いつも通りのプレイができ絶好のシュートチャンスが訪れた。

それに焦った相手の選手は強引にディフェンスし、ペナルティキックを与えてしまった。

絶好のチャンスを獲得した日本代表。

だが、要の選手の顔色は芳しくなく、思いつめた表情であった。

 

ペナルティキックの直前にチームメイトがやってきて耳打ちをした。

そしたら晴れ晴れしたような顔になり、見事シュートを決め、W杯進出を決めたのである。

 

なぜ、不調であったのか?ペナルティキックを得ても浮かない顔だったのはなぜか?

 

後半で謎が紐解かれていくけど、ペナルティキックになったら「シュートを外せ」

と圧力がかけられていたのである。

「試合に勝つな!」ではなく、「ペナルティキックを外せ!」である。

 

スポーツ賭博をやっていたのか?

家族を人質に取られていたのか?

 

最初に言おう!この謎は解決しない(*´з`) 笑

読者の想像にお任せします。ってことだね(*ノ∀`*)ヶラヶラ

 

SFにあるあるネタだけどモヤモヤが残るんだよねぇ(´・д・`)

 

超人

政治家の大臣が主軸。

その大臣の父親と思われる著名な作家も出てくる。

本当に父親なのか、別の次元の話かは明確にされていないので、仮に父親ということで話を進める(*‘ω‘ *)

 

大臣の父親は作家として執筆活動をしていたが、編集者に添削を求められた。

拒否したらどうなるか?の問いに対しては

「大変なことになる。」と言われるだけであった。

 

その作家は、子どもたちへの躾も一風変わった仕方をしていた。

同級生の”次郎君”を引き合いに出していた。

 

ゲームをやりすぎた”次郎君”は、目にゲームの色がついてしまった。

テレビを見すぎた”次郎君”は、テレビの中に吸い込まれてしまった。

ミシンで遊んでいた”次郎君”は、指を縫って人差し指と中指がくっついてしまった。

歯ブラシを銜えたまま走った”次郎君”は、喉に刺さってしまった。

 

こんな教育を受けた子どもであったが、立派な大臣へとなることができた。

大臣にもあらゆる圧力がかけられている描写がある。

幹事長に嘘をつけ、と強要されていた。

もしもそれを断ったら、「破廉恥な行動が公表される」と脅しをかけられる。

 

痴漢・強姦・性的暴行・露出趣味などが公になる。というのだが

大臣はいずれの趣味もないと反論する。

 

しかし、事実ではなくても世間が事実だと思えば事実になると言われる。

人は社会の流れには敵わないらしい(;’∀’)

 

この大臣は、親が作家であったので有名になったのもあるけど

若き頃に、ベランダから落下してしまった赤ちゃんを寸前のところでキャッチした

スーパーマン的なことをした経緯もある。

うん、超人である。

 

密使

ゴキちゃんの話。

最悪だー。゚(゚´Д`゚)゚。ウワァ─ン

 

って思ったけど、意外に楽しい。

ゴキちゃんは3億年以上前から存在し、その間もほとんど姿を変えず存在している。

つまり、当初からあらゆる環境に対する進化が完成していたのである。

その理由は、未来の人が過去にゴキちゃんを送り込んだから。という理由である

 

それなら進化をしないのも納得できる(。・ω・))フムフム

 

さて、この舞台の中では将来「耐性菌の蔓延」が確実視されている。

それを防ぐべく科学者たちが綿密な計算を行い、過去から未来を変えようと考えている。

タイムパラドックス・パラレルワールドの考えが散りばめられている。

極端に過去が変わってしまうと世界が分岐してしまうので、それはできない。

あくまでレールをちょっとずつ動かし、現実世界の未来を変えることを目的としている。

 

そのちょっとした変化はなにか?

ゴキちゃんをある家庭に送ることである。

その家庭は大臣の父親である作家の家であった。

そこから分岐が変わり、「耐性菌の蔓延」が防げるのである。

 

もちろん、意味不明。

というか意味を求めても意味がないヾ(o^▽^o)ノ

 

だが、その更に先の未来人も行動していた。

そのゴキちゃんに天然の抗生物質があることを発見したのである。

全てのゴキちゃんにあるわけではなく、過去を観察しても、そのゴキちゃんのみにしかない天然の抗生物質。

それを奪い取ろうと未来の人たちは行動を移す。

 

もちろん、「耐性菌の蔓延」を防ぐという目的は、現代人も未来人も同じである。

その手段が異なるだけ

現代人は過去にゴキちゃんを送り、分岐を変更させる。

未来人は過去に送られるゴキちゃんにある抗生物質を取得し、抗生物質を作成する。

 

ここでもタイムパラドックスが起きていることがわかる。

実際にゴキちゃんを送り、最悪の事態を免れた世界。

未来人にゴキちゃんを奪われたが、抗生物質を作成し、最悪の事態を免れた世界。

 

サッカーのPKでわざと外したら世界が変わる。

作家が添削に従ったら世界が変わる。

大臣が嘘をついたら世界が変わる。

 

未来が変わる。その分岐のキーは様々である(o’∀’) 

 

最後に

SFだね。

面白いけど、難しい。

ん?って思うことが多々あって、それは人の解釈によるし

読み手の想像にお任せします。ってスタンスは当然あるね

 

また、超人に出てくる大臣の秘書がいるんだけど

過去に”次郎君”と同じ経験をしていることが後半に暴露される。

秘書は”次郎君”であった・・・?

 

でも、次郎君は父親と同級生なのだから時系列が合わない。

これまた謎のまま(ヽ´ω`)フゥ-3

 

でも面白かった!笑

2回目、3回目と読んだら、また視点が変わるのかもしれないね(´∀`)bグッ

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